光と影が織りなす、緑のぬくもりをつくる庭づくり
「庭には落葉樹と常緑樹、どちらを植えたほうがいいですか?」
庭づくりのご相談で、よくいただくご質問です。
私の答えは、「どちらが良い」というものではありません。
大切なのは、その場所にどんな光と影をつくりたいのか。
私は、木の種類ではなく、そこに生まれる景色や暮らしを考えながら一本一本の樹木を選んでいます。
家の近くには、落葉樹という選択
家の近くに植える木は、まず落葉樹を選ぶことが多くあります。
その理由は、四季に合わせて暮らしを快適にしてくれるからです。
夏は葉を大きく広げ、やさしい木陰をつくることで室内へ差し込む強い日差しを和らげます。
一方、冬になると葉を落とし、あたたかな陽だまりを室内へ届けてくれます。 自然の力で、季節ごとにちょうど良い環境をつくってくれる。
それが落葉樹の大きな魅力です。
さらに、落葉樹がつくる木漏れ日は、庭の植物たちにとっても大切な存在です。
中木や低木、下草は、真夏の強い直射日光が続くと傷んでしまうことがあります。
大きな落葉樹がやわらかな影を落とすことで、植物たちは健やかに育ち、庭全体が自然本来の姿に近い環境になります。
落葉樹の影は、暮らしだけでなく、庭全体を育てるための影でもあるのです。
常緑樹は「影」をつくるために植える
一方で、私が庭づくりの中でとても大切にしているのが常緑樹です。
「目隠しのために植える木」というイメージを持たれることもありますが、私にとって常緑樹の役割はそれだけではありません。
常緑樹は、一年を通して変わらない深い緑を保ち、庭に濃い影をつくります。
その影があるからこそ、落葉樹の新緑はより瑞々しく見え、秋の紅葉はより鮮やかに映ります。
明るさは、影があるからこそ美しく感じられるもの。
私は、この光と影のコントラストをとても大切にしています。
森の中で木漏れ日に心が安らぐのも、深い影があるからです。
庭も同じように、光だけでも影だけでも心地よい景色にはなりません。
その絶妙なバランスが、人の感性に静かに働きかけ、ふと心が和らぐ時間を生み出してくれると考えています。
緑のぬくもりが、暮らしに寄り添う
私は、庭は単に植物を植える場所ではないと考えています。
光と影を丁寧に重ね、緑のぬくもりを感じられる景色をつくること。
その景色が、忙しい毎日の中でふっと気持ちを整え、心にゆとりをもたらしてくれる。
そんな庭こそ、本当に豊かな庭ではないでしょうか。
落葉樹も、常緑樹も、それぞれに大切な役割があります。
だからこそ私は、「どちらを植えるか」ではなく、「どんな景色をつくり、どんな時間を届けたいのか」を考えながら庭を設計しています。
それが、樹々が大切にしている庭づくりの考え方です。
樹々-kigi-
住所:
東京都あきる野市雨間414−3
電話番号:090-5548-1912
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