私は、なぜ庭をつくるのでしょうか。
庭は、家を美しく見せるためのもの。
木や草花を植える場所。
もちろん、それも庭の大切な役割です。
でも、私が本当に届けたいものは、その先にあります。
忙しい毎日の中で、ふと庭に出て深呼吸をする。 風に揺れる葉を眺め、季節の移ろいを感じる。 それだけで、少しだけ心が軽くなり、「また明日も頑張ろう」と思える。
そんな時間を届けることが、樹々が庭をつくる理由です。
この想いの原点には、私自身の体験があります。
仕事で山へ石を探しに行ったり、庭づくりの手本となる風景を探しに山奥へ入ることがあります。
澄んだ湧き水の音。
何百年もかけてつくられた岩の表情。
木々の間を抜ける風。
誰の手も加わっていない自然が織りなす景色。
その中に身を置いていると、不思議なほど頭の中を埋めていた不安や焦りが静かに消えていきます。
自然は何も語りかけてはきません。
それでも、その場にいるだけで心が落ち着き、「また前を向いて歩こう」と思える力をもらっていました。
この体験をきっかけに、私は植物や自然が人に与える影響について学ぶようになりました。
人は古くから自然とともに暮らしてきました。
森や木々に安心感を覚えること。
緑を見ると心が落ち着くこと。
それは決して特別なことではなく、人が長い時間をかけて自然とともに生きてきた記憶が、今も私たちの中に残っているからなのかもしれません。
だから私は、木を植えることを目的にはしていません。
その場所で暮らす人が、心地よく過ごせる風景をつくること。
家へ帰ってきたときにほっとする景色。
休日に思わず庭へ出たくなる空間。
家族が自然と集まり、季節を感じられる時間。
そのために一本一本の木を選びます。
光をやわらかくする木。
涼しい木陰をつくる木。
季節を知らせてくれる木。
すべてには理由があります。
庭とは、植物を飾る場所ではありません。
そこに暮らす人の心に寄り添い、毎日の暮らしに小さな勇気や安らぎを届ける場所。
樹々は、そんな「緑のぬくもり」を届けるために、今日も庭をつくっています。
樹々-kigi-
住所:
東京都あきる野市雨間414−3
電話番号:090-5548-1912
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